エミレーツ航空CAの英語&日本語機内アナウンスのセリフを元CAが初公開!

エミレーツ航空のファーストクラスを担当する客室乗務員が機内食を準備してくれている

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飛行機に乗った時に「機内アナウンス」を聞くと、非日常を感じてワクワクしますよね。
特に国際線の英語アナウンスは、異国の地に向かうドキドキで更に気持ちが高まります。

今回は外資系エアラインのエミレーツ航空の日本語と英語アナウンスをご紹介します。

機内アナウンス・英語

離陸前のセリフ

Good morning ladies and gentleman and welcome on board this flight to Dubai.
Welcome back to our Emirates Skywards members. Our multinational cabin crew on board today come from 10 countries and speak 13 languages. If there is anything we can do to help you, please let us know.

多国籍クルーが売りなので、乗務しているクルーの国籍数と話せる言語数をアナウンスします。

フライトにもよりますが、毎フライト10ヶ国前後の異なる国籍のクルーが乗務しています。

着陸時のセリフ

Ladies and gentleman, welcome to Dubai international airport where the local time is 3AM and the temperature is 28 degrees Celsius.
Please keep your seatbelt fastened until the sign has been switched off.

Thank you for flying Emirates. We hope you enjoyed your flight and we look forward to seeing you again soon.

着陸後は、到着空港の名前と現地時刻&気温をお知らせします。
出発地と到着地の気温や時間が全く異なることがあるので、お客さまが降機の準備ができるようにとの配慮になります。

乱気流の際のセリフ

Ladies and gentleman, as we are experiencing an area of turbulence, please return to your seat and fasten your seat belt. Do not use the lavatories during this time. Babies must be removed from bassinets. The cabin crew will now pass through to conduct a cabin check. Thank you.

乱気流の際は、安全のためにお席に戻ってシートベルトをお締めいただくようにお願いします。

機内アナウンス・日本語(成田空港発)

離陸前のセリフ

ご搭乗の皆様、おはようございます。
本日はエミレーツ航空(日本航空コードシェア便)EK319便をご利用くださいまして誠にありがとうございます。本日ドバイまでの飛行時間は11時間10分を予定しております。当機の機長はアホメッド、チーフパーサーはジョン、私は日本人乗務員の○○でございます。本日は6名の日本人乗務員が乗務いたしております。御用の際にはどうぞお気軽にお声をおかけくださいませ。

離発着の際には電子機器の電源はお切りいただくかフライトモードに設定くださいますようお願い申し上げます。まもなく安全規定に基づき、機内の照明を一旦暗くさせていただきます。灯りの必要なお客様はお手元の読書灯をご利用ください。

着陸時のセリフ

皆様、大変長らくのご搭乗お疲れ間でございました。
当機はドバイ国際空港に着陸いたしました。只今の現地時刻は午前3時、気温は摂氏28度でございます。皆様の安全のため、飛行機が安全に停止し、シートベルト着用のサインが消えますまで、お座席にてお待ちくださいますようお願い申し上げます。携帯電話はただいまより安全にご使用いただけます。お降りの際には忘れ物などございませんよう、今一度お手回り品をご確認ください。

本日はエミレーツ航空、日本航空コードシェア便をご利用いただきまして誠にありがとうございました。次のご旅行の際にもエミレーツの機上にて皆様にお目にかかれますことを、機長並びに乗務員一同、心よりお待ち申し上げております。
それでは皆様、最終目的地までお気をつけていってらっしゃいませ。

乱気流の際のセリフ

皆様にご案内申し上げます。
只今当機は気流の悪いエリアを通過しております。どうぞお座席にお戻りになり、シートベルトをしっかりとお締めください。
皆様の安全のため、温かいお飲み物のサービスは一旦控えさせていただきます。どうぞご了承くださいませ。


CAのちょこっと裏話

外資系と日系の違い!?

日系やアジア系エアラインでは必ず機内アナウンスの練習や厳しい試験を受けます。
機内アナウンスはエアラインの印象を決める大事な役割があるので、経験を積んだチーフパーサーやアナウンス評価の高いシニアクルーが担当します。

一方、外資系ではサービスの授業にアナウンスの練習は組み込まれていないことが多いです。
エミレーツ航空でも日本語のPA(外資系ではPA/Passenger Announcement)は、上手な先輩の機内アナウンスを聞いて覚えて練習するというなんとも実践的な方法で学びました。

また多国籍のクルーが働く中東エアラインでは、路線に合わせて3言語でのアナウンスを行っています。

外資系エアラインの場合(アナウンス順)

アラビア語(エアラインのベースの母国語):アラビッククルー(母国語クルー)
英語:チーフパーサー
到着地の言語:母国語クルー(日本線の場合は日本人担当)

出来たら避けたい…

またアナウンスを担当することは嬉しいと思われがちですが、外資系では全く逆なのです(笑) 

アナウンスは「離陸前・離陸直後・着陸前・着陸直後」に行います。
実はこのタイミングって、一番忙しい時間なんです!特に着陸前は、サービスの後片付け、ギャレー閉め、担当エリアのセキュリティチェック・入国の質問等のコールベルなど、仕事が一気に押し寄せます。
そして外資系エアラインで日本語アナウンスがある便=日本線です。日本人クルーは日本人のお客様の対応もあるので、更に忙しくなります。

キャビンアテンダントが一番忙しい時間は「着陸前」なんです。(ぜひ覚えておいてくださいね笑)
そんな1分1秒でも時間が惜しいときに、機内アナウンスは出来たら避けたい…!と考えるクルーが多いです。

外資系では日本語の機内アナウンスは「エコノミークラスの入社歴が一番浅いクルーがする」という暗黙のルールのようなものがありました。
(もちろん忙しい便では、優しいビジネスやファーストの先輩が変わってくれたりします!)

入社した当時、日系ではシニアクルーがすると聞いて羨ましく思ったことを覚えています(笑)
経験があって上手なクルーがするというのは、理に適っていますよね。

 

緊急事態やイレギュラーにも対応!

乱気流やドクター呼び出し・発着時刻の変更などはマニュアルがありますが、イレギュラーな事態の場合はクルーがその場でフレーズを考えてアナウンスする場合もあります。

パイロットが状況を説明したアナウンスをその場で日本語に翻訳して、お客様にお伝えすることも。

英語はストレートな表現をしていることが多いので、上手く日本語に意訳して丁寧なアナウンスを考えなければいけないので大変でした。

終わりに

個人的に日系エアラインの着陸時の季節のアナウンスフレーズを、国内線に乗るときはいつも楽しみにしています。

荷物や席を探しで忙しく、じっくりアナウンスを聞くことはなかなかないかもしれませんが、次回旅行やビジネスで飛行機に乗る際はぜひじっくりと耳を傾けてみてください。

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